発達障害や精神疾患を標的とするカウンセリング詐欺~資格も学歴もない自称カウンセラーにご用心〜

にゃおんアニスピわおんそのほか

かつて幼児教室経営者だった私が、幼児教室の経営者仲間の発言を紹介しよう。

 

「健康食品には『これを買って飲んだら○○が治ります』と宣伝してはならない“薬機法”があるが教育産業にはない。小学校、中学受験を唄っている塾は合格率で客観的評価がされるが受験に特化していない幼児教室は『能力を伸ばします』『自立の目を育みます』と宣伝しても法律違反にならないしそれが成しえなかった場合、責任を問われることはない」

 

また別の話、知り合いが“ゼクシイ詐欺”という言葉を言っていた。婚活系、結婚雑誌のことだ。

・幸せはここからが幸せという線引きはないのに『幸せになれます』と断定
・テレビショッピングのように「これは個人の感想です」の注意書きがない。
・「離婚率3割の説明」の説明、インフォームドコンセントがない。

 

「ううん、なるほど…」と唸ってしまった。

 

子育てや教育の世界は結果、うまく行かなくても文句を言われることはない。教育は目に見えないもの。何年も先になって「あれは意味がなかった」と後悔しても、「効果がなかったので返金してください」とクレームを言う人はいない。自分のせいだと思うからだ。

 

片づけ本もそうだ。「あなたの書いたようにやってみたが、家は直ぐに散かる!効果がなかった!」と読者からクレームを受けることはない。

 

■自称カウンセラーには要注意

フェイスブックをネットサーフィンしていると、子育て中の親をターゲットにした商売が目に付く。記事を書く人は肩書がある大学教授だったり、ただの子育て経験のある親だったり、混在している。

 

“セッション” “カウンセリング” “コーチング”の言葉、なんだか、胡散臭い。

 

その中で、 “カウンセラー”と名乗っている人がうようよいる。でも、○○カウンセラー、○○コーチって公的な国家資格でもなんでもなく、規制がなく名乗れるので要注意だ。自分が作った団体の○○協会が与えた資格、単なる個人が作った資格でそれらしく商売やっている。胡散臭い。

 

最初「無料コーチします、カウンセリングします」と無料を唄っていても、それはフロントエンド商品、後に一時間○○万円と高額なバックエンド商品が控えていることもある。

 

【言葉の説明】

マーケティング用語。“フロントエンド商品とは集客商品、バックエンド商品は本命商品、買ってもらいやすい、集客商品を一度買ってもらい、価値を感じてもらった後に利幅の大きい本命商品を紹介し買ってもらう。マーケティング手法の一つ”

 

例えば、居酒屋が「夜も来店してもらおう」と“安価なランチセット”を準備する手法。ランチセットがフロントエンド商品で、夜のメニューがバックエンド商品である。

 

CMで流れているドモホルンリンクル無料お試しセットもそうである。

 

■アトピービジネス
”アトピービジネス”という言葉がある。”アトピー性皮膚炎で悩んでいる患者の心に付け込んで、ステロイドの塗り薬は怖い薬であると宣伝して、高額商品を売りつけるビジネス”だ。

 

私も22歳のときアトピー性皮膚炎に苦しんだ時期があった。随分と引っかかって散財した。

 

 

(東京医大の皮膚科に入院していた頃 1989年 4月)

■子育ての経験だけでカウンセリング

アトピービジネスと同じで、藁にもすがりたい親の気持ち付け込んで、高額な費用を取るセッション、カウンセリングには気を付けた方がいい。

 

特に最近”発達障害”がクローズアップされてきたせいか、発達障害の子を持って悩んでいる親をターゲットにした「発達障害治します」の書き込みも目に付く。

 

8050問題、内閣府ひきこもりの40~64歳が、全国で推計61万3千人いるとの調査結果を発表した。このことで「引きこもりから救い出します」のビジネスも、同様に横行しはじめているようだ。自称カウンセラーも「善意でやっている」と思っているのでなお厄介だ。

 

■鶏が先か卵が先か?

ある自閉症の子を持つ親が、同じ障害児を持つママ友から「○○さんのセッションを受けたら通常級に入学できた!」と耳にした。(“通常級に行く”ことをゴールにすること自体が甚だ疑問で、手厚い特別支援教育を受けた方が、その子にとっては幸せなこともあるのに…)

 

鶏が先か卵が先かで、もしかして元々通常級でやっていけた子だったのかもしれない。友達の話を聞いてその親御さんは「わが子もそうなるかも!」と夢見て必死だった。でも、通常級に馴染めず支援級に通うことになった。母親は自称カウンセラーを責めるのではなく「うまくいかなかったのは私のせいだわ」とは自らを責めた。

 

家電が取扱説明書通りに動かなかったら、顧客からクレームがくる。でも、子育てはそうではない。子どもが幼いと見えない将来に不安が募り「今のうちになんとか親が頑張り、子どもにも努力させれば必ず変わる」と鼻息が荒くなり、期待するのも無理からぬこと。

 

そんな心の隙間に入り込まれ、専門用語を使われ心奪われるかもしれないが、発達障害ビジネスに飲み込まれ、莫大なお金を散財することのないように冷静な姿勢になってほしい。

こんなサイトを見つけたので最後に紹介する。
http://pax.moo.jp/?p=474

 

発達障害や精神疾患を標的とするカウンセリング詐欺等の特徴をまとめてみた、カウンセリング行為を業務独占資格とする資格はない。(業務独占資格とは、ある業務に対して、ある資格を有する者のみが行うことができる旨の法令の定めがある場合における、その資格)

 

臨床心理士は名称独占資格であり、資格がなければ臨床心理士を名乗ることはできないが、資格なしに同様の業務を行うことは可能である。

 

つまり、「心理カウンセラー」等を名乗り、カウンセリング業務を行ってもよい。

 

誰でもなれる。

誰でもやれる。

 

カウンセラーの資格を見ると「~カウンセリングマスター資格取得」等のカウンセラー養成を謳う組織のものであったりする。でも、それが信用に値しない組織であるとは、知っている人にしか分からない。知らない人にはなにかすごい専門家のように聞こえるかもしれない。「カウンセラー」を名乗るのに資格も学歴もいらないという事実は、一般には知られていない。