ユーザーの声

東京都 テラスハウス国立

今回は、東京都国分寺市にて「テラスハウス国立」を運営されている株式会社KURASULUの代表取締役 日暮美名子さんにお話しを伺いました。
「障がい者の母として、子供と同じ境遇にある人の居場所を作りたい」 ――利用者さんだけでなく、スタッフさんも大切にする姿勢と自らの想いを行動に移すパワフルな人柄に心動かされました。

グループホーム概要

企業名/事業所 株式会社KURASULU/テラスハウス国立
エリア 東京都国分寺市
開設棟数 3棟(男性棟2棟、女性棟1棟)
開設日 2019年4月:1棟目開設
0000年1月:2棟目開設
0000年1月:3棟目開設
居室数 計12名(一棟あたり4名)
対象障がい者 精神障害、知的障害、発達障害

★テラスハウス国立

 

アニスピホールディングス、わおん・にゃおん事業について

●アニスピとの出会い

私の子供には知的障害があり、保護者である私が亡くなった後、子供がどうやって生きていくのかずっと考えていました。当事者の親の立場から、子供と同じ境遇にある人が幸せに暮らせる場所を残していきたいという想いは長年抱いていたのですが、実際にはどうやって事業参入したら良いか分からない点も多く、敷居が高く感じていました。ですが、知人から紹介してもらった藤田さん(アニスピホールディングス代表取締役 藤田英明、以下、藤田さん)が「全部教えるから分からなくても(事業参入)できるよ。」と言ってくれ、その一言が後押しとなってアニスピに参画しました。藤田さんに出会えたのは私の人生の転機でした。

 

障がい者グループホームの開設について

●約3か月でのスピード開設を実現したそうですね。

「とにかく1日でも早く開設したい」という気持ちが強かったんです。物件を探し、賃貸契約を結ぶまでには時間もお金もかかることは分かっていたので、その時間もお金も最小限にしないともったいないと思いました。最短で3か月で開設できると聞いたので、では3か月で開けようと。(笑)

●物件はどのように見つけましたか?

不動産に関しては知識があり、実際に79件の不動産屋を訪れたのですが、グループホームの条件に合う物件はなかなか見つかりませんでした。そこで、藤田さんにアニスピの直営事業所の物件の見つけ方を聞いたところ、自転車で地域の空き家を探しまわって、物件のオーナーさんに直接交渉するという方法を教えてもらいました。
物件を借りるにあたって、オーナーさんが(障がい者のグループホームとして利用するのは)ダメ、というケースは多くありましたが、自分の事業にかける想いを伝えることで少しでも偏見をなくし、正しく理解してもらおうと努めました。

そして前向きに検討してくれそうなオーナーさんには、物件を借りる際に、「グループホームの利用者である障がい者は低所得なので、彼らの家賃負担を少しでも減らすために賃料を安くしてほしい」、「リフォーム費は負担するし、生涯借りるので。」とお願いしました。

●人材はどのように見つけましたか?

国分寺市は学生が多い街なので、大学にも求人広告を出しました。福祉経験の有無を問わず、グループホームの理念や利用者さんを第一に考えることのできる人を重視した結果、今は多くの大学生が世話人として勤務してくれています。素直で思いやりがあり、障害福祉に対する学習意欲が高い人が多いです。
サービス管理責任者の雇用はおそらく多くの参画企業さんが苦戦する点だと思います。福祉未経験の参画企業さんであれば、経験豊富なサビ管を採用したいという考えがあると思いますが、実務経験年数のみで採用してしまうのではなく、協力してグループホームを正しい方向に導いてくれる人を採用することをお勧めしたいです。

●その他(物件・人材以外に)大変だったことはありますか?

申請は難しかったですね。あとは、入居営業も分かりませんでした。開設の目途がついたら、なるべく早く入居営業をする必要があると教えてもらったので、藤田さんや担当のSV(スーパーバイザー)に言われたことは全てやりました。スピード感は重視しながらも、一人一人の体験入居の方も大切にしたかったので、少しずつ日にちをずらすなどコツも聞きました。
自分の事業なので、分からないところは自分から聞きに行く姿勢を常にもって、疑問点がある度にアニスピのスタッフや藤田さんに質問することで、難しいポイントも通過できました。

 

障がい者グループホームの運営について

●利用者さんやスタッフに対して心掛けていることはありますか?

利用者さん中心の考え方も大切ですが、個人的には支援する側のスタッフに対する接し方も同様に大切だと感じています。グループホームの仕事に対して自分なりの想いを持って勤務しているスタッフが多いので、彼らの意見は尊重しています。

私はオーナー兼サビ管ですが、うちのグループホームはスタッフ全員が平等に意見を言える関係なんです。ミーティングで意見交換をすると、その場で解決できないことや対応できないことも議題に挙がりますが、できないと最初から頭ごなしに決めつけてしまうのではなく、どうしたらできるかを一緒に考えるようにしています。こうしたスタッフ達は利用者さんの「お世話をする」ではなく、利用者さんから「学ぶ」姿勢を持っているので、年齢問わず安心して仕事を任せることができています。スタッフたちはオーナーとサビ管の仕事で忙しい私を休ませてくれますね。スタッフが利用者さんを守り、私を守ってくれています。

未経験の方や学生は当然できないことも多いですし、最初から完璧な方はいません。しかし、彼らが勤務を通じて成長できるグループホームであるために、こちらはその環境を提供する努力する必要があると思っています。また、スタッフも各人の夢を持っているので、その夢を実現する手助けは可能な限りしたいと思っています。

●2棟目以降の開設はスムーズでしたか?

2棟目を開設した時は、前の借主が退去した当日に契約をしました。運よく1棟めの隣の物件だったのですが、地域の方と日頃コミュニケーションを取っていたので、こういった空き家の情報もすぐに入手でき、物件の賃貸契約から1か月半で2棟目は開設できました。

●現在3棟開設中とのことですが、今後の計画はありますか?

最低でも4棟は開けたいと思っています。棟数が増えることで利用者さんも増えるので、一人一人異なる要望に応える支援はできなくなってきます。共同生活なので我慢してもらうこともあると思います。そこを彼らにどのように伝えていくか、やはり悩むところですね。

 

今後の目標

今のグループホームはボーダーラインと呼ばれる中軽度の障がいを持った人が多いのですが、彼らはしかるべき支援をすれば、きちんと収入を得て納税できるくらいの作業能力を持った人達なんです。そうした人達が社会において就労することで、継続的な所得を得られる場所を作るのが私の夢です。

中軽度の障がい者が起こしてしまう事件、事故は後を絶ちませんが、周囲の理解や支援を通してこうした悲しい出来事は一つでも減らしていきたいです。彼らについて正しい理解が広がり、社会の一員として自立させたいと願う方々に仲間として参入してもらいたいですね。

事業を検討されている方へ一言

どんな商売も自分の事業について理解することは当たり前のことで、「わおん」であれば、基本的なことをしっかりやれば収益は上がってくると思います。特にアニスピを通じて、自分の実現したいことを叶えるための知識を提供してもらえ、質問したら常に答えをくれる場があるということはありがたいと感じています。
しかしサポートは待っていてはダメで、取りに行かないといかなければなりません。こうした姿勢は今までの経験から大事にしていました。

福祉事業は安易な気持ちではできないですが、やると決めたならアニスピや藤田さんのアドバイスに沿って、自分から積極的に行動したほうがいいです。特に福祉は「人」の支援なので、より一層の責任感を持ってやるべきだと思います。法人が破綻すれば一番困るのは利用者さんなので、そうならないためにも分からないことは成功している人に聞いて、不安をなくしていくことが大事ですね。