福島県 すばる

わおん参画企業からの声

今回はすばるのオーナー、菊池さんにインタビューを行いました。
2020年4月、福島県二本松市にグループホームを開設してから1ヶ月。9月には2棟目もオープン予定、その開設ストーリーに迫ります!

 

 

グループホーム概要

企業名/事業所 一般社団法人 久遠 / すばる
エリア 福島県二本松市/福島県本宮市(2020年9月予定)
開設棟数 2(男性棟1、女性棟1)
開設日 男性棟(福島県二本松市)2020年4月
女性棟(福島県本宮市)2020年9月予定
居室数 男性棟10室 女性棟5室
対象障がい者 精神障がい者、知的障がい者、身体障がい者

 

★ペット共生型グループホームすばる

 

「すばる」について
●グループホームの特徴を教えてください

スタッフ全員が介護士の資格を所有、または介護現場で経験を積んだ方を採用しています。以前勤めていた特別養護老人ホームで一緒だった仲間が、また一緒にやりたいということで集まってきました。スタッフ仲間には恵まれています。

あとは、ペットが多いです。看板犬のすばるやスタッフの犬を含めて犬が5頭います。あと、ウサギが2羽、アクアリウムが趣味のスタッフがいるので水槽もありますよ。現在ドッグランも増設中です。

また、スタッフの中に、福祉美容師、ヘアメイクのスペシャリストがいるので、入居者の個性を生かした整容を提供いたします。

 

 

アニスピHD、わおん・にゃおん事業について 

●アニスピとの出会い

フェイスブックを見ていて、アニスピさんの投稿記事に出会いました。私は犬が大好きなので、犬と一緒に暮らせるグループホームというのにビビッときて、これ!と思ったのです。次の日、仙台で説明会があるということで、急遽申し込みました。〝どうぞいらしてください!〟と言っていただき参加することができました。

 

私の中では、老人も障がい者も、犬も、猫も、子どもも、命あるものみんなが共生する住みやすい街があったらいいなといつも思っています。これまでは介護職の中で高齢者と関わってきましたが、今度は障がい者と関わりたいと思った時に、藤田さんの考え方を聞いて、これだったら私もやりたいなと思いました。最初から経営をすることを考えていたわけではありません。わおんモデルで事業をしているところに就職してもいいなとも考えていました。ただ、その時点では見つからず、自分でやろうと、帰りの車でほぼ決意が固まっていましたね。

 

●参画を決めたポイント

ペット共生型という点です。私の人生の中でペットがいないことはほとんどありません。子供の頃から、犬や鳥を飼っていました。鳩100羽と暮らした時期もありましたね。ペットがいることが当たり前の生活でした。障がい者だから、老人だから、飼っていた犬や猫を置いて離れ離れで暮らすことはありえないと思います。生きていくための大切な仲間なので、ペット共生型には特にこだわっています。障がい者施設は未経験で、チャレンジです。障がいを持たずに生まれてきた人は誰もいないと思っています。障がい者とくくられるのは、得意なことや苦手なことなど障がい特性の振り幅が大きいだけですよね。

 

 

障がい者グループホームの開設について

●オープンまでは順調でしたか?

2018年夏に説明会をうけて秋には参画を決意しましたが、個人だったので、まずは会社を立ち上げる必要があり、資金も用意する必要がありました。ゼロからのスタートで、会社の名前どうする?というところから始まりました。アニスピさんからから行政書士さんを紹介していただいて会社を作り、やっと同年12月に契約にこぎつけました。

 

●物件の取得まではどうでしたか?

物件確保は本当に大変でした。物件を確保するまで4ヶ月間断られ続け、歩き続け、本当に心が折れて何度泣いたかわかりません。郡山の行政は厳しく、「実績のないところには認可は降ろしません」と言われ、一度藤田会長にも来ていただいたことがあります。その時も、行政と話をしてもらちがあかなかったですね。施設計画の資料を要求され、2、3ヶ月かけて準備し、提出しました。3ヶ月くらいで検討しますと気の長くなるような回答をいただいたことを覚えています。さらに、福島は、物件の取得、または賃貸に対する助成金が一切出ないんです。全て自己資金でやらなければいけない。本当に心折れる日が何回もありましたけど、一緒にいてくれる仲間がいたので乗り越えられました。

 

物件は、最初はペットで引っかかりました。そして、障がい者で引っかかり、グループホームで引っかかり・・・。不動産屋さんはいい物件が出て来たらいいねって言ってくれますが、オーナーさんが障がい者グループホームに対してのNGということが多いです。一棟目の二本松でOKをいただいた物件は、一棟丸々売却されしばらく買い手がつかず、オーナーさんが困っている状況でした。二本松の不動産屋さんが「絶対頑張ってもらいたい」と私たちを理解してくださったことも大きいポイントです。協力してくださる方との出会いに恵まれているとあらためて感じました。

 

●2棟目はいつ頃から考えていましたか?

女性棟と男性棟をわけなければいけなかったので、最初から2棟開設することをイメージしていました。会長からのアドバイスもあり、最終的には6棟ぐらいを考えています。

 

●2棟目の物件はどうされましたか?

1棟目の物件をあちこち断られているときに、買うしかないと考え購入しました。購入後の改修工事では仕上がりが予定通りにいかず、かなり苦労しました。今は改修し直し中ですが、人と人の繋がりで、安価で協力してくださる方が現れて感謝しております。

 

●入居者の募集について

オープンした途端に、コロナウイルス感染がじわじわと広まり、二本松でも感染者が出てしまいましたので、自粛しています。コロナのことで利用者さんを募集していいのかどうか、営業に行っていいのか、病院の担当さんにも顔を出していいのかどうか等を悩んでいます。

 

 

障がい者グループホームの運営について

●運営している中で心掛けていること

利用者さんやスタッフさん、皆様がいて初めてグループホームとして運営ができるので、その点に感謝をしています。そして、一緒に生きていけるチームになれればいいなと意識しています。私も人間なので間違うことはあり、、その時はスタッフさんには遠慮なく指摘して欲しいと思っています。また、利用者さんに対しては、障がいがあるからできない、しょうがないと特別扱いすることなく、伝えるべきところや注意するべきところはしっかり伝える、共に生きていく仲間になりたいですね。

 

今後の目標  

入居者さんやスタッフさんと交流し、お互い悩みが打ち明けられる関係が築けることができればといいなと思います。

アニスピさんで知り合った、やり方や考え方が似ているオーナーさんを募っていて、現在5つの企業さんと企業間包括協定を結んでおります。例えば、福祉関係についてわからないオーナーさんとは、一緒に学び底上げをし、就労支援を実施する企業さんとは、就労支援や生活支援を相互協力しています。お互い、事業エリアが離れているので、将来福島と他のエリアでのお泊まり交流や外出サポートもできたらと考えています。

ペットと暮らせる障がい者グループホームをつくるという夢を支えてくれている仲間とお互い大きくなっていけたらと思います。

 

 

事業を検討されている方へ一言

わおん・にゃおん事業は、美味しいご飯と楽しい時間が待っていることを保証します!

特に動物好きな方におすすめです。大変なこともありますが、犬や猫、ペットたちと共に楽しく過ごしましょう。