大阪府 ヒーローズ岸和田

わおん参画企業からの声

ヒーローズ岸和田のオーナー、白井さんにインタビューを行いました。
2019年9月、大阪府岸和田市に最初のグループホームを開設してから約半年。その開設ストーリーに迫ります!

 

 

グループホーム概要

企業名 ヒーローズ岸和田
エリア 大阪府岸和田市
開設棟数 2(男性棟1、女性棟1)
開設日 男性棟 2019年9月
女性棟 2019年11月
居室数 男性棟 4室 女性棟 4室
対象障がい者 精神障がい者、知的障がい者

 

★ヒーローズ岸和田1号

★ヒーローズ岸和田2号

 

 

「ヒーローズ岸和田」について
●グループホームの特徴を教えてください

パンチのきいた入居者の方が多いですね。意識的に若くてエネルギーが有り余って、暴れてしまったり、夜外に出て行ってしまうような、いわゆる問題行動の多い方をとるようにしています。他のグループホームに行ってもダメだったという方もまずは積極的に受け入れるようにしたところ、問い合わせもすごく増えました。
現在の入居者は、男性棟は40代、女性棟は20才から63才です。女性棟は年代が幅広いので様々なストーリーがあります。

 

アニスピHD、わおん・にゃおん事業について
●アニスピとの出会い

フェイスブックで藤田さんを知っていました。すごく興味深い活動をされているなと思い、まずは藤田さんに会ってみようと、直接電話してお会いすることになったのが最初の出会いです。2019年の2月にお会いして、「わおんやらない?」と誘っていただき即決(笑)、3月に契約しました。

もともと介護業界で仕事をしていましたが、業界的にだんだん右肩下がりになってきたので新しい打開策として、障がい福祉分野を会社に提案しました。その会社では、合意を得られなかったため、その後すぐに独立を決断しました。

 

●参画を決めたポイント
動物も障がい者も基本的には同じ課題に直面しています。障がい者は〝障がい者〟というくくりに入れられる、動物も人間の勝手な解釈で処分される、命があるのにモノとして扱われてしまう課題から、命を救えるというビジネス、さらに収益性があるという点に魅力を感じました。もちろん社会貢献の気持ちを強くもっていますが、しっかりとビジネスモデルが確率されていることが重要と考えますね。

 

 

障がい者グループホームの開設について
●オープンまでは順調でしたか?
いえ、物件が決まらず、結果6月オープン予定が9月までのびてしまいました。物件の確保が大きな理由です。大阪の場合は、なかなか物件が出てこず、戸建物件が出てきても、グループホームは行政確認があるため通常の賃貸と比べると契約できる前の時間が長くなってしまいます。また、検査済証の有無、違法建築、2棟間の移動距離等条件に合う物件と出会うまで50件ほど確認しました。
ただ、物件が決まったあとは、オープンまで順調に準備が進みました。

 

●スタッフの確保について
スタッフの確保は全然困らなくて(笑)募集から1週間で夜間スタッフまで集まりました!
まず、サービス管理者については、自分がなることに決めていました。それ以外の世話人や夜間スタッフの募集が必要でした。
1店舗目が道路に面していたので、スタッフ募集の紙を貼っていたら、道すがら応募される方がいたり、近所の方が「あの人仕事探してるよ〜」と紹介してくれたりしました。

 

●入居者の募集について
近隣の行政事務所や病院に高頻度で足を運び関係性を強化、近隣の5市にダイレクトメールを送付しました。チラシ配布は、「ホームグループを開設します」、「内覧会を実施します」、「開設します」の3回実施しました。
開設当時、最初に行った事務所がたまたま利用者の入居先を探していたこともあって順調でした。
このご縁から、現在も入居者を紹介していただいたり、相談したりしています。

引き続き近隣の行政へ通ったり、市の相談員部会に毎月参加したりして、顔を合わせての空き情報等の情報交換をしています。

 

●準備段階のエピソード
失敗談は山ほどありますね(笑)

例えば、契約の一歩前で、その物件はだめと言われたことがありました。
3階建で検査済証やその他全てが揃っているという物件で、行政へ申請に行ったところ「大丈夫、大丈夫」と言われトントン拍子でした。念のため、契約寸前で申請確認したところ、一階が店舗という点がNGに。
行政の担当者の知識によって、申請がスムーズにいかないこともあることが学びですね。

オープン前に、スタッフ募集のチラシを就労支援B型の施設で配っていました。翌日、そのチラシを見てグループホームに直接訪ねてきた方がいたので、てっきりスタッフ希望と思って話をしていたら、入居希望の方でした(笑)この経験から、就労支援B型施設でも入居者募集をしています。

 

障がい者グループホームの運営について
●運営している中で心掛けていること

入居者の方の体調と心身面の把握と管理です。入居者の生活を維持する事業なので、入居者の状況管理をおろそかにして人任せにしてしまうと、問題が起こった場合、立て直しがきかなくなると思います。
基本的には、毎日グループホームへ行き、入居者とコミュニケーションをとっています。
作業所から帰ってきた時の表情や話し方、食事のペース、その後のお風呂、生活のルーティーン等、何かがあると変化するので、注意して見逃さないようにしています。

フェイスブックなどでグループホームの活動を発信しています。
例えば、お食事会をしました、とか桜を見に出かけましたなど、相談員さんに情報を届けています。入居者の日常のちょっとした表情を伝えられればいいなと思っています。

経営面では、行政からの入金は2か月後となるため、キャッシュフローを見ておくことが大事です。

 

●動物と暮らす効果
効果は絶大です!
自閉症で普段話さない方でも、わんちゃんがいるだけで寄ってきます。部屋にこもりっぱなしの方でも、犬がいるとリビングに降りてきて、知らないうちに他の入居者の方とコミュニケーションがとれていたりします。最初は触り方や抱っこの仕方がわからないので一緒にやりながら教えてあげると、それができた時の表情は、こちらも嬉しくなりますね。
また、犬と散歩に出かけて、バトミントン、キャッチボール等をしたりして少しずつコミュニケーションが増えてイキイキとしている部分を感じます。

 

●入居者の方エピソード
DVやストーカー被害を受けている方についての問い合わせが比較的に多く、相談員や岸和田市からの要請を受けてすぐに入居した方もいます。DV被害の影響でなかなか心を開けなかったのが、少しずつ会話ができるようになり、現在では他の入居者の方をサポートしたり、お菓子作りなど目標も持つことができるようになりました。心が安定しているように見受けられます。

 

 

今後の目標
まずは、障がい者の生活ができる場所を作りました。
今後は、障がい者が一般人と同等の収入を得られるような就業場所を作っていければと考えています。

 

事業を検討されている方へ一言
情熱を持ってやれば絶対に成功します!