11月13日、東北工業大学の4年生 佐藤さんが卒論調査のため、仙台から埼玉県見沼の障がい者グループホーム「わおん」に来訪。研究テーマである「ペットセラピー効果」の検証のため10月に行った事前調査に続き、今回が二度目の調査訪問です。
10月の事前調査では、グループホームにペットがいない状況での利用者様アンケートと唾液検査によるストレスチェックを行いました。今回はペットがいる状況で利用者様の状態に変化があるか、前回同様にアンケートと唾液チェックを行いました。
前回調査では利用者様とゆっくりお話することができなかったのですが、今回はお昼ごはんを食べながらペット話で意気投合。とても楽しい時間を過ごせたようです。食事後に佐藤さんから「ぜひ、がんもちゃんと散歩に行きたい」と要望いただき、利用者のTさんと一緒に10分程度グループホーム近隣を散歩しました。Tさんと「がんもちゃん」が佐藤さんをリード。Tさんも「がんもちゃん」もとても満足できたようです。
今回の調査結果は来年夏頃に発表されるようです。どんな結果がでるのか今から楽しみです。
【佐藤さん インタビュー】
―なぜ卒業論文にアニマルセラピーをテーマに決めましたか。
S(佐藤さん): 私の好きなことを論文にしようと思いました。動物がとても好きで、大学で福祉系を専攻したので、福祉と動物を書き合わせテーマにしたいと思い、アニマルセラピーを選びました。
―専門の名前を教えてください。
S:東北工業大学ライフデザイン学部生活デザイン学科です。
―10月の調査はどうでしたか。
S:初めて来たのですが、ちょっと調査にとまどったりとかスムーズにいかなかったところがあったんですけど、、ですが入居者の方々が協力してくださって10月の調査を行いました。
―11月の調査はどうでしたか。今日の感想を教えてください。
S:今日は前回よりスムーズにできたかなと思うのと、Tさんとも前回よりいろいろな話ができて楽しかったです。本日はありがとうございました。
【調査内容の詳細について】
研究計画名:障がい者グループホームにおけるペットの導入が入居者の心理・行動に与える影響に関する研究
研究方法:
・行動観察調査(平日・休日計2日間の起床~就寝まで)
入居者1~2名(男・女)を選定し、ペットが来る前(Before)と来た後(After)に、それぞれ平日・休日の計2日間の起床~就寝までにおいて、調査員1~2名が共用空間とペットの散歩などでの外出する入居者の居場所と行為、会話を記録する
→Before:夏季休暇中(8月~9月)訪問予定
After:ペット導入後2週間~1か月経過後(10月頃)訪問予定
以下、行動観察調査の中で実施
・表情評価
Before・After 両方において、上記の行動観察中もしくはグループホームに設置していただいているビデオカメラで、スマイルスキャンタブレット(笑顔度測定器)を用いて、協力していただける入居者全員の笑顔度を測定する
・ストレス評価
Before・After 両方において、当方で用意する唾液測定キット(ニプロの唾液アミラーゼモニター)を用いて、協力していただける入居者全員のストレス値を測定する
・ヒアリング調査
協力していただける入居者全員に対して、ペットが導入したことでどんな気持ちの変化があったかなど心理的側面に関するヒアリングを行う。