社会福祉法人とは?就職するメリットとデメリット、給料・退職金、求人例

福祉事業には、株式会社や社会福祉法人などさまざまな運営母体があります。

高齢者介護や障害福祉の仕事を探している方の中には、「社会福祉法人ってなんだろう?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。

この記事では社会福祉法人の意味や社会福祉法人に就職するメリット・デメリット、社会福祉法人の求人例などを紹介します。

 

社会福祉法人とは

はじめに、社会福祉法人の意味や事業内容についてチェックしてみましょう。

 

社会福祉事業を行うことが目的の非営利法人

社会福祉法人は社会福祉事業を行うことを目的に、「社会福祉法」にもとづいて設立される民間の非営利法人です。

社会福祉法人は公益性、安定性が高く、地域社会のための活動であり利益を目的としていないことが特徴です。

非営利法人というと「NPO法人」が思い浮かぶ方が多いかもしれません。その違いは、社会福祉法人が高齢者や障害のある方、児童など福祉を必要とする人たちへのサービスを提供するのに対して、NPO法人は観光振興や環境保全、地域安全など「特定非営利活動促進法」で定められている20分野の活動に当たる事業を行う点です。なお、20分野には福祉の増進を図る活動も含まれていますが、後に説明する税制優遇の面では社会福祉法人ほどの優遇はNPO法人では受けられません。

 

社会福祉事業とは

社会福祉事業とは生活に困っている方に対して、社会的なサポートを行う事業のことです。

事業内容によって、「第一種社会福祉事業」と「第二種社会福祉事業」に分けられます。

 

第一種社会福祉事業

第一種社会福祉事業は、主に入所施設など利用者の保護を目的とする施設が当てはまります。

安定した経営が必要となるため、原則として行政と社会福祉法人しか経営できません

第一種社会福祉事業には、以下のようなものがあります。

  • 生活保護法にもとづく施設運営(救護施設・更生施設など)
  • 児童福祉法にもとづく施設運営(乳児院・母子生活支援施設・児童養護施設など)
  • 老人福祉法にもとづく施設運営(養護老人ホーム・介護老人福祉施設など)
  • 障害者総合支援法にもとづく障害者支援施設運営

他にも、売春防止法にもとづく婦人保護施設運営や授産施設運営、共同募金などもあります。

 

第二種社会福祉事業

第二種社会福祉事業は主に在宅サービスなどの事業が当てはまります。

経営主体に制限はなく、行政や社会福祉法人以外も経営可能です。

第二種社会福祉事業には、以下のようなものがあります。

  • 生計困難者に対する生活用品や金銭での支援・相談事業運営
  • 児童福祉法にもとづく事業・施設運営(子育て短期支援事業・助産施設・保育所など)
  • 老人福祉法にもとづく事業・施設運営(老人短期入所事業・老人デイサービスセンターなど)
  • 障害者総合支援法にもとづく事業・施設運営(障害福祉サービス事業・福祉ホームなど)

他にも知的障害者福祉法にもとづく相談事業運営や、認定こども園法にもとづく施設運営、生計困難者に介護保険法規定の介護老人保健施設を利用させる事業など、さまざまなサービスがあります。

 

公益事業・収益事業も行える

社会福祉法人は社会福祉事業に支障がなければ、公益事業や収益事業を行えます。

 

  • 公益事業

公益事業は公益を目的とする事業のことです。

福祉・保健・医療サービス事業者との連絡調整を行う事業や入所施設からの退所を支援する事業、子育て支援、有料老人ホームの経営などがあります。

公益事業は社会福祉に関連のあるものでなければなりません

 

  • 収益事業

社会福祉事業や公益事業の経営にあてるため収益を目的とした事業のことです。

具体例では、所有する不動産を活用した貸ビルや駐車場の経営、公共的施設内の売店の経営などがあります。

 

設立には所轄庁の認可が必要

社会福祉法人を設立するには、定款や設立認可申請書等の提出、所轄庁の認可が必要です。

事業規模(事業を行う区域の幅)によって市長や区長、都道府県知事、厚生労働大臣と所轄庁は異なります。

なお、定款変更の際も申請(基本財産の増加等の場合は届出)が必要です。

また、設立後も適正に法人運営が行われるように、定期的に指導監査が実施されます。

 

資本金ではなく基本金制度がある

社会福祉法人に資本金はありませんが、類似した基本金制度があります。

基本金は、設立や増設など法人運営のために受けた寄付金等のことです。

 

税金がかからない項目が多い

社会福祉法人は公益性が高く非営利であることから、税金面でさまざまな優遇措置が受けられます。

社会福祉法人の税金の扱いは以下の通りです。

  • 法人税:原則非課税(収益事業の所得に対しては課税となる場合あり)
  • 事業税:原則非課税(収益事業を行っている場合は課税)
  • 固定資産税:社会福祉事業用の不動産については非課税
  • 印紙税:非課税

 

社会福祉法人に就職する

社会福祉法人で働く人

社会福祉法人は公益性が高いため勤めている人は公務員では?というイメージがあるかもしれませんが、社会福祉法人で働いているのは民間法人の職員です。

ここでは、社会福祉法人に就職する場合のメリット・デメリット、平均給料をチェックしていきましょう。

 

社会福祉法人で働くメリット

社会福祉法人で働くメリットは、以下のような点です。

 

特定のスキルをのばせる

社会福祉法人での勤務には、介護・福祉に関わる特定のスキルをのばせるメリットがあります。

勤務年数の長い職員が多く、豊富な経験と専門的な知識や技術を持つ上司や先輩から学べるのもメリットです。

 

遠方への転勤の可能性が少ない

社会福祉法人は地域密着型で運営している場合が多いため、遠方への転勤の可能性が少ないです。

そのため、「引っ越しが必要な転勤や異動は避けたい」、「地域に根ざした働き方をしたい」という方は希望に沿った職場を見つけやすいでしょう。

 

規模が大きければ福利厚生が整備されている

社会福祉法人の事業規模が大きいと、福利厚生も充実しているケースが多いです。

資格取得支援制度などが整備されていると、スキルアップも目指しやすいでしょう。

 

社会福祉法人で働くデメリット

社会福祉法人で働くデメリットには、以下のようなものがあります。

 

アイデアを提案しづらい

社会福祉法人は継続性や安定性が求められることから、歴史が長く、運営方法が確立している場合もよくあります。

家族経営であったり勤続年数が長い職員が多かったりすると、新しいアイデアを提案しづらい職場環境の場合もあるでしょう。

 

キャリアチェンジ・キャリアアップがしづらい

社会福祉法人は特定のスキルをのばせるメリットはありますが、同じ職場で他の職種にキャリアチェンジをするのは難しいです。

また、勤続年数が長い職員が多いことで、能力があってもキャリアアップがしづらい場合もあります。

 

平均給料

厚生労働省のデータによると、経営主体別の介護職員(常勤)の平均給与額は以下の通りです。

経営主体 平均給与額(※)
地方公共団体(都道府県.・市町村など) 35万9630円
社会福祉法人 33万5130円
社会福祉協議会 30万8290円
医療法人 31万6930円
営利法人 29万1650円
その他 30万8350円

※基本給(月額)+手当+一時金(10~3月支給金額の1/6)
出典:厚生労働省/令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果 P148参照

社会福祉法人の平均月額は33万5130円で、地方公共団体を除くと平均給与額はもっとも高くなっています。

社会福祉法人は業績で給与額が大きく変動しないため、安定した収入を得られることは大きなメリットといえるでしょう。

 

社会福祉法人の退職金は2つ

社会福祉法人の退職金には、独立行政法人福祉医療機構の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度」と都道府県が実施する従事者共済会の退職金制度があります。

それぞれの特徴をチェックしてみましょう。

 

社会福祉施設職員等退職手当共済制度

独立行政法人福祉医療機構の「社会福祉施設職員等退職手当共済制度」は、社会福祉法人が経営する社会福祉施設や特定介護保険施設などの職員のみが加入できる退職金制度です。

国や都道府県の補助金と施設経営者が負担する掛金が財源となっています。

詳しくはこちら↓
独立行政法人福祉医療機構/社会福祉施設職員等退職手当共済制度について

 

従事者共済会(東京都の例)

東京都の従事者共済会は、社会福祉施設・団体に勤務する職員への退職金の給付を行っています。

社会福祉法人以外の福祉事業を行う団体も契約でき、掛金は加入者の給与の本俸額により算定され、契約者と加入者の折半で負担します。

詳しくはこちら↓
東京都社会福祉協議会/従事者共済会の概要

 

2つの制度に加入している場合

2つの制度に加入している場合、それぞれの退職金を合計して福祉医療機構で源泉徴収を行います

従事者共済会の退職共済金給付手続きを必ず先に行い、発行された「退職所得の源泉徴収票」を、福祉医療機構の「退職所得の受給に関する申告書」に貼付して提出します。

福祉医療機構退職手当共済制度との関係について|東京都社会福祉協議会

 

社会福祉法人の求人例

仕事をする介護士

社会福祉法人にはどのような求人情報があるのでしょうか。
社会福祉法人の求人例をチェックしてみましょう。

※各求人は募集が終了している場合もありますので、ご了承ください。

【青森県】社会福祉法人青森民友厚生振興団 特別養護老人ホーム青山荘

  • 職種:介護職・ヘルパー(契約社員)
  • 給料:日給 6,344円~
  • 福利厚生:社会保険・通勤手当(上限1万5,300円/月)・財形貯蓄・内部研修制度など

詳しくはこちら↓
介護ワーカー/社会福祉法人青森民友厚生振興団 特別養護老人ホーム青山荘

 

【千葉県】社会福祉法人 信和会

  • 職種:訪問看護師(正社員)
  • 給料:月給 263,000円~327,000円
  • 福利厚生:社会保険・交通費支給あり・資格取得支援制度・保育園利用OKなど

訪問看護師以外に、グループホーム介護職や訪問リハ理学療法士などの募集もあります。

詳しくはこちら↓
社会福祉法人 信和会

 

【東京都】社会福祉法人行道福祉会 おひさま保育園

  • 職種:保育園の栄養士(正社員)
  • 給料:月給184,000円〜220,000円
  • 福利厚生:各種社会保険完備・交通費全額支給・賞与あり

詳しくはこちら↓
栄養士調理師求人ナビ/社会福祉法人行道福祉会 おひさま保育園

 

【静岡県】社会福祉法人若葉会 太陽こども園

  • 職種:子育て支援員(パート)
  • 給料:時給1,100円〜1,250円
  • 福利厚生:交通費(上限20,000円)・住宅手当(上限20,000円)・扶養手当など

詳しくはこちら↓
社会福祉法人若葉会

 

革新的な社会福祉事業に携わるなら「わおん」

社会福祉法人が運営する施設は長くその地に根差していて、職員も長く勤める人が多いため、安定的ではありますが、新しい風が吹き込みにくいという点があります。

そのため、利用者のために新しい取り組みや工夫を取り入れようとしても、認めてもらいににくいという面もあるでしょう。

介護・福祉に携わり積んできた経験をもとに自分なりのサービスを提供してみたい異業種で得たノウハウを福祉の現場で役立てたいという方は、「わおん」で働いてみませんか?

「わおん」は、株式会社アニスピホールディングスが運営する事業のひとつである「ペット共生型障がい者グループホーム」です。

「わおん」の大きな特徴は、保護犬・保護猫と一緒に生活できるグループホームという点です。利用者はペットと暮らしを共にすることで、自然にアニマルセラピー効果を得られます。そして、わんちゃん、ねこちゃんの命も救われるのです。

「わおん」の施設は全国に増え続けており、2021年8月1日時点で、累計628拠点にも及びます。

革新的な事業展開を行う「わおん」は挑戦しやすい環境です。

福祉業界でチャレンジをしたい方は、まずは「わおん」の求人情報をぜひチェックしてみてくださいね。

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